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スキャナタワーを作りました(台車、ブックプレッサー編)

  最終更新日:2016/05/22

自作台車に載せた裁断機

自作台車に載せた裁断機

 スキャナタワーの記事の続きです。本体とは別に作成した付属物(台車、ブックプレッサー)について紹介します。

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台車

 スキャナタワーの一番下のデッドスペースに収まるように裁断機を置く台車を作りました。裁断機のハンドルを倒した状態で収まるようにしています。この裁断機の欠点は、約6kgと重く、使わない時でもハンドルが上がったままなことです。Durodexの200DXと言う製品だとハンドルを下げた状態でロック出来、なおかつ立てて収納出来るのですが、この製品はハンドルが上がったままなのでうまく収納出来ず、使わない時もスペースを取ってしまうのです。しかし、200DXは約4万円もするため買い替えるのもためらわれ、今回なんとかそれら欠点を解消出来ました。

裁断機のハンドルを自作台車に括りつけた状態

裁断機のハンドルを自作台車に括りつけた状態

 重い点は台車に載せることで解決です。ハンドルが上がったままな点は台車に取っ手を付け、結束バンドでハンドルと台車の枠木を括りつけることで解決しました。この結束バンドはマジックテープになっているので簡単に取り外しが出来ます。車輪にストッパーが付いているので、台車に載せたまま裁断することもできます。

自作台車(表側)

自作台車(表側)

自作台車(裏側)

自作台車(裏側)

 台車は廃材を利用し、両端に2×4材を使用し、SPF材で2×4材をつないだ簡単な構造です。少し難しかったのは、ホゾでつないだ事ぐらいです。

ScanSnap用の自作ブックプレッサー

自作ブックプレッサー

自作ブックプレッサー

 ScanSnap SV600で開いた本を読み取る場合、本の両端を押さえる必要があります。指で抑えてもよいですが、指の部分まで読み取ってしまうため、後からその箇所だけ消す必要があります。その手間を避けるため、透明なアクリル製のブックプレッサーが売られています。

 しかし、バード電子が販売しているブックプレッサーは1万5千円前後と高価です。光の反射や静電気を抑えたりと高品質らしいですが、SV600の価格が当時約4万円だったので、それと比較してもちょっと高いなと思い購入はしませんでした。

 このブックプレッサーの代わりになるものは無いかと様々な人が試行錯誤してきました。いずれにしろ透明である必要があるので、アクリルかガラスに必然的に行き着きます。Amazonではガラスはガラスでも液晶TVを置くガラススタンドをブックプレッサー代わりにオススメする人が居ました。「この商品を買った人はこんな商品も買っています」の欄に当然そのガラススタンドがある訳です(上記の商品)。2千4百円ぐらいで安いし「こりゃ良いや」と思い、私も買いました。

ガラス製TV台をブックプレッサーとして使用した様子

ガラス製TV台をブックプレッサーとして使用した様子

 しかし、これがいまいちでした。ガラスなので約4kgと重く、保管にも困ります。なおかつ割れる心配もある。そもそも、縦幅が狭かったため大型本では上下が数cm足りず、用を成しませんでした。重いので本を押さえるのには丁度良かったですが、良い点はそれぐらいでした。なお、この写真で使用している大型本はタンタンの冒険の『黒い島のひみつ』です。

自作ブックプレッサーを使用した様子

自作ブックプレッサーを使用した様子

 と言うことで自作したブックプレッサーが上の写真です。要するにアクリル板の両端に取っ手を付けただけの代物です。サイズは幅51cm、奥行き32cm、アクリル板の厚さ3mmです。バード電子製のものを参考に作成しました。見ての通り、大型本もすっぽり入る大きさです。

アクリル板にアルミサッシ用ビスで取っ手を固定

アクリル板にアルミサッシ用ビスで取っ手を固定

 頭をひねったのは取っ手を取り付けるネジです。取っ手をネジ留めした箇所は出っ張りがないほうが良いので、アルミサッシ用ビス(ネジ)を使いました。このネジの頭は平らなので、押さえつけた本を傷つける心配がなくなります。

自作ブックプレッサーを上段棚の裏側に収納

自作ブックプレッサーを上段棚の裏側に収納

 このブックプレッサーを使わない時は邪魔です。そこで、スキャナタワーの上段の棚の裏面に収納できるようにしました。これで使用する時だけ取り出せば良くなりました。

 上の写真が上段棚の裏にブックプレッサーを収納しているところなのですが、透明なのでちょっと分かりにくいですね。ブックプレッサーが接触する可能性のある箇所には全てゴムのシートを貼っています。これでブックプレッサーが傷付くのも防いでいます。ゴムが滑り止めになって棚裏から落ちるのを防ぐ効果もあります。

 肝心の自作ブックプレッサーの使い勝手は、大きな問題もなく使用できています。蛍光灯の光を反射することがありますが、蛍光灯を消せば済む問題です。ブックプレッサーの有無による読み取りの差異もありません。ただし、アクリルの特性上、厚い本を抑えるとどうしても曲がってしまいます。そのため、アクリルの厚さを5mm以上にしたほうが良いかもしれませんが、厚くすればするほど値段も高くなるので、そこは予算と相談になると思います。

アクリル板 \2,700
アルミサッシ用ビス \123
取っ手(2個) \452
アクリル専用ビット \1,028
アクリル用カッター \442
合計 \4,745(材料費\3,275)

 製作費は電動ドリルで穴を開けるためのビットとカッターを含めると\4,745でした。材料費だけだと3千円ちょっとで済んでますが、工具も含めると少しかかったなと言う印象です。

アクリルサンデーMR版(詳細)

アクリルサンデーMR版(詳細)

 アクリル板はアクリルサンデー社のMR板(Sサイズ(320x550mm)、厚さ3mm)の製品を使用しました。もっと安いのもあったのですが、ハードコートの製品だったのでこちらを選びました。

スキャナタワー全体の使い勝手

 必要な時に用途に応じたスキャナをすぐに使えるようになりました。スキャナと裁断機を片付ける手間が減ったので、時間をかけて作った甲斐があったなと思います。中段の棚を折りたたみ式にしたのも良かったです。開いた状態だと奥行きが50cmもあるので多少圧迫感が出てきますが、閉じていれば気になりません。ブックプレッサーも必要な時に取り出せるので良い感じです。

 各スキャナの寸法を考慮して製作したので、スキャナを買い替えた時に問題が発生するかもしれませんが、それまでは快適に使えそうです。

参考情報

 ブックプレッサー作成時に使用した道具や材料について紹介します。

 最近はドリルは充電式のものが主流のようですが、頻繁に使用しないのであればコード式のもので十分です。

 アクリル用のドリルビットとカッターです。ホームセンターに行くとアクリル板のそばにどちらも置いてあると思います。ドリルビットは取っ手のネジの径に合わせたものを購入しましょう。アルミサッシ用ビスも同様です。