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ブレイク・ライヴリーに惹かれて映画「アデライン、100年目の恋」を観に行きました

  最終更新日:2017/03/09

アデライン、100年目の恋

 「アデライン、100年目の恋」を観に行きました。先週「余白の罪」を観たのですが、その前売り券(ムビチケ)を購入した時にポスターを見て気になっていた映画でした。

 単純な恋愛映画だとまず観に行かなかったと思います。29才の姿のまま年を取らなくなってしまったと言う要素があり、面白いかもしれないと感じました。更に、ハリソン・フォードが出演しているのも決め手でした(調べたら現在73才です)。

 ネタバレの無いように書いたつもりですが、あらすじにふれている点もあり、映画を観る楽しみを奪ってしまうかもしれません。その点をご理解いただいた上でお読み下さい。

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ストーリー

ブレイク・ライブリー

ブレイク・ライブリー、出典:『アデライン、100年目の恋』Instagram

 上記は映画のポスターにも使われている写真です。instagramから拝借しました。ブレイク・ライヴリーと言う女優のことを私は今まで全然知りませんでしたが、知性と気品の感じられる綺麗な女優だなと思いました。

 ストーリーは、29才の若い姿のまま老化しなくなった女性、アデラインのお話です。最初にアデラインが老化しなくなった理由が描かれ、素敵な男性と出会って恋に落ちる、でも素性を明かせないから先に進めないと言った内容です。

 タイトルで「100年目の恋」となっていますが、映画での彼女の年齢は107才です。原題は”THE AGE of ADALINE”なので、日本向けに受けそうなタイトルにしたと言うところでしょう。まあ、「アデライン、107才の恋」なんてタイトルだと観に行きたくはないですからね。原作はなく、映画完全オリジナルの作品です。

感想

 まず、ブレイク・ライブリーだから成立する作品だなと思いました。アデラインを演じるのは美人でスタイルが良いだけだと駄目で、100年を生き抜いてきた知性と経験を感じさせる演技力がないと難しいと思います。その意味でブレイク・ライブリーの替わりはなかなかいないのではないでしょうか。

 宇宙人も超能力者も出ないですが、実はこの作品は隠れたSF作品です。アデラインが不老になったのは、染色体の末端のテロメアが変化しなくなったからと言うことのようです。SF作品だと派手なCGを使うところですが、そんな現実離れした設定を過去の映像、アデラインのヘアメイク、ファッションの変遷、脇役の存在感によって説得力を持たせています。クラシックカーも隠れた脇役です。特に印象に残った車はMGAでした。

 脇役ではハリソン・フォードとアデラインの娘フレミングを演じたエレン・バースティンの演技が印象に残りました。二人の存在によって物語の厚みや深みと言ったものが増している印象です。二人がいないと多分つまらないストーリーになったことでしょう。

 肝心のストーリーですが、色々と突っ込みどころはあるものの面白かったです。大人であれば老若男女楽しめる作品です。現実離れした設定をうまく映画化したなと思います。アデラインが年を取らないと言う設定を観客に信じさせる事に苦労を感じさせますが、かなりの部分で成功していると思います。

 突っ込みどころと言うと、アデラインは素性を隠すために目立ってはいけないはずなのに、ファッションで目立っている印象です。しかし、そこはアデラインの年代ごとのファッションや生きてきた時代を感じる作品なので、その様な突っ込みは野暮と言うものでしょう。

 私のこの映画の評価は星5つ評価で星3.5です。全体的に好印象でしたが、年を取らないという設定を抜いてしまうと、そこまで魅力的なストーリーとは思えないのです。多分、この設定にどこまで入り込んで見たかによって、評価が変わってくるのではないでしょうか。そんな訳で、星4つでも良いんだけど星3.5という微妙な評価になってしまいました。しかし、あまり深く考えこまずに観れば、十分に楽しめる作品です。

パンフレット

 パンフレットは税込み720円でした。ブレイク・ライヴリーと相手役のエリスを演じたミキール・ハースマンのインタビュー記事、見開き4ページを使ってのアデラインの年代ごとのファッションの写真があり、劇中写真もふんだんに掲載されています。

 他にもプロパーソナルスタイリストの記事があったり、監督のインタビュー記事、プロダクションノートもあります。映画を観終わった後も楽しめる内容になっているので、購入する価値のあるパンフレットです(先日観た「余白の罪」のパンフレットがひどすぎて好印象なのかもしれませんが)。

おまけ(時の娘)

 映画のストーリーを知って最初に思い浮かべたのは、「時の娘」と言うSF小説です。時間と恋愛要素が絡む短編作品です。「アデライン」とは似ても似つかない作品ですが、興味のある方はぜひ読んで見て下さい。